「契約後の状況を可視化し、営業改善に活かしたい」 大手農機具メーカーのデータ分析アプリケーションが構築されるまで
クライアント情報
機械・プラント
非公開
課題・成果
- 保有データを営業分析に活用するためのデータ選定、抽出、連携の最適な手法を提案してほしい
- 売上管理のダッシュボードをベースに、様々な指標で商品種類別に分析したい
- データを調査し、要望通りの分析が可能になるようデータを抽出、整理
- QlikViewと各データソースの紐づけにより、QlikView内でのデータ紐づけから整理、分析に至るフローを一気通貫で実現
提供サービス
QlikView
QlikTechが提供する強力かつ便利なユーザ主導型情報分析プラットフォーム「QlikView」は、組織における全ての人の意思決定を迅速かつシンプルにします。QlikViewは、QlikTechが独自開発した特許取得済みの「連想技術」を用いてインメモリの能力を最大限活用するソフトウェアです。実際に使うユーザー自身の直観的な思考によって企業に蓄積されている膨大なデータを検索し、それに応じてリアルタイムに計算する技術で企業に大きな生産性向上をもたらします。
データ分析基盤を構築するも、その先のステップに進めずにいた
大手農機具メーカーA社では、基本情報や売上などの顧客データを自社で管理していた。データ分析基盤の環境構築に活用していたのは、SAPとQlikView(BI)。システム基盤の構築には技術力を要するが、高いIT知見を持つA社では内製で完結していた。その一方で、保有データを営業分析に活用したいという考えを持ちながらも、必要データ項目の取捨選択やデータ抽出・連携方法における課題を抱えていた。
「営業改善にはどのようなデータを用いればいいか。どのようにアウトプットをすればいいか。売上・契約後のアフターサービス状況を可視化すべく、最適なソリューションを提案してほしいということで、ご相談をいただきました」(INSIGHT LABエンジニア)
必要とする機能や可視化したいデータをA社からヒアリング。売上管理のダッシュボードをベースに、KPI管理、ランキング、トレンド、ABC分析、加えて契約後の再訪問時期を知らせるアラート機能の実装が、希望として挙がった。さらに、業界独自の契約ステータスである、「契約済の未納品」「納品済の未払い」を組み入れることも想定。それら全てを商品種類別で分析するのを理想としていた。こうした要件を踏まえ、データ精査と共に、プロジェクトが始動した。
直感的で分かりやすい。ユーザー視点でUIを設計
まずは、A社の保有データを調査することからスタートしたINSIGHT LAB。システム基盤のSAPに入っていたのは、顧客情報や売上額などの基本的な情報に限られており、契約後の状況を把握できる詳細なデータは見当たらなかった。調査を続けると、顧客先企業への訪問データや、故障時の機材取引や部品手配といった対応履歴は、Excelで管理している営業日報上に保存されていることが判明。SAP、Excelの双方のデータを読み取ることになった。
複数データを集約するアプローチとして、DWH(データウェアハウス)を活用する手法もあるが、A社では構築しておらず、導入も予定していない。そこでINSIGHT LABが提案したのは、QlikViewと各データソースの接続。QlikView内でのデータ紐づけから整理、分析に至るフローを一気通貫で実施した。
「今回の作業で意識したのは、営業現場の方が直感的に操作できるUIの構築。SAPから連携したデータを可視化したとき、数字の羅列になってしまうのは機能的ではありません。ユーザー目線を大事に、利用しやすいシステム構築に努めました」
多岐に渡るデータ分析を実現し、営業クオリティの底上げに貢献
INSIGHT LABが妥協せず開発に臨んだ結果、A社が分析しきれていなかったデータの可視化、アプリケーションの構築に成功。日次のデータ更新やKPI管理、再訪推奨アラートといった当初想定していた機能に加え、地区・商品種類別の売上や新商品の販売予測、型落ち商品の売上下降予測の分析も可能に。A社からは喜びの声が届いたという。
「以前と比べて、営業効率やクオリティが格段に向上したと、ご満足していただきました。さらに保守運用においても、長期にわたりサポート。その後も、うれしいことに、他部署やグループ会社の方など多方面からお声がけいただきました。今後も、データ分析や活用法に悩んでいる企業に寄り添い、課題解決に取り組んでいきたいですね」