- どのデータを、どう活用できるかが自社内で判断できない
- 開発段階のため導入コストを抑えたい
- PoCによってデータ活用のシミュレーションを複数ご提案
- 利用分のみ費用が発生するクラウド型のソリューション「Snowflake」によるスモールスタートを実現
- 高い分析力を持つプロダクトを作成、エンドユーザーからも好評の声があがっている
データの使い道に悩んでいたSIer企業に、活用策を提案
国内大手IT企業の子会社であるA社は、オンラインMTGツール「B(仮名)」のライセンス販売を手がけるSIerだ。販売代理店としてBの導入をサポートし、今や企業にとって欠かせなくなったリモート会議の環境構築をしている。A社は、他の販売代理店と差別化を図り、Bの導入率向上を後押しする新しい付帯サービスの提供を計画していた。
新サービスの開発においてA社が着目したのは、Bのシステム内に蓄積された企業ごとのデータ。それを販売先である顧客に提供することで、企業はBのデータをビジネスに応用できる。さらに顧客企業内のBの利用促進にもつながると考えたのだ。
ところが、A社はいくつか課題を抱えていた、とINSIGHT LABの担当エンジニアは話す。
「肝心な、B内のデータ分析が可能なデータサイエンティスト探しに行き詰まっているということでご相談をいただきました。ヒアリングを進めると『どのデータを提供するべきか』『どのように活用できるか』など、具体的な方針も全く固まっていないとのこと。そこでPoCによってデータ活用のシミュレーションを複数ご提案しました。例えば、勤務時間以外でのMTG時間やMTG延長時間の計測。その他、社外の商談件数や招待メンバーの参加の可否など、幅広い項目にてデータ抽出ができることを提示しました。細かく可視化できる点に魅力を感じていただいたようでした」
開発工程で重視したのは、ミニマムかつ柔軟な対応
PoCの結果を踏まえ、可視化したいデータ項目をA社からヒアリング。リリースするプロダクトの概要を定め、実現に向けてプロジェクトが動き出した。
まず着手したのは、対応データを格納するデータベースの準備。A社の「開発段階のため導入コストを抑えたい」という要望を叶えるべく、利用分のみ費用が発生するクラウド型のソリューション「Snowflake」を提案。スモールスタートで開始し、システムを走らせながら臨機応変に規模を広げていく手法をとった。
対応データの分析・可視化をする上で提案したのは「Sisense」。複雑で膨大な情報も、高い分析力でスピーディーに処理するBIツールで、操作性にも定評がある。
これらのツール選定を支援したのは、INSIGHT LAB独自のデータソリューションプラットフォーム「TERASU」だ。自社が契約する、限られたツールのみ提案するデータソリューション企業が多い中、INSIGHT LABではTERASUを通じてさまざまなプランを提供。データ利活用に関する準備から環境構築に至るまで、A社のニーズに応じた、ミニマムで効果的なソリューションを実現した。
さらにシステムに落とし込む工程でも、INSIGHT LABは柔軟な対応を心がけたという。
「環境が整ったため、要件に定めたデータの分析方法を個別設計し、システムに落とし込みます。新規サービスのため、開発過程で追加要件が出ると想定した私たちは、設計・実装・テストを繰り返しながらシステム構築するアジャイル開発の手法を採用しました。3ヵ月ごとにA社様が出された要件を実装し、都度改善。このサイクルで、出来る限りお客様の希望を反映しながら、プロダクトを完成させました」
想定を超える完成度で、エンドユーザーからも高い満足を獲得
B内の保有データを新たに生まれ変わらせ、新サービスとして販売先企業への提供を開始したA社。当初の想定を超える高い分析力を持つクオリティとなった。さらにはエンドユーザーからも好評の声があがっているという。
担当エンジニアは言う。「お客様と併走するパートナーでありたい」と。
「実はA社の社内で分析していたロジックが適切でないことが判明し、正しい分析方法をご提案しました。メインプロジェクトとは直接関係ありませんが、別の側面からも支援ができて光栄です。私たちの役目は、データ分析を通じてお客様の想いを実現すること。常に最適なソリューションを提案し、企業と共創できる組織でありたい。今後もデータ利活用における課題に、真摯に向き合っていきたいと思います」
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